味噌は日本の食文化には欠かすことができなく、日本人にはなくてはならない調味料の一つです。
ご飯と味噌汁。当たり前に食べてきたのに味噌の事を知っている人が意外に少ない。
わたしもその一人でした。原料の違い(大豆か麦など)か生産地の違い、白味噌、赤味噌などの違いで選んでいましたが、添加物を気にするようになってからは、調味料にもこだわって原材料などもチェックするようになりました。しかし、味噌はとても難しくよくわからないので、今回はみそを少し深掘りしていきたいと思います。
味噌の分類
味噌は原料による分類、味による分類、色により分類をすると以下のようになります

原料による分類
米味噌
米味噌は全国各地で生産されており、もっとも流通量の多い味噌です。味や色の種類が多く、地域によって違った味わいが楽しめます。基本的にはクセが少なく、食べやすい味わいが特徴です。
麦味噌
主に九州や四国といった地域で生産され、米味噌にはない麦独特の香ばしい風味があります。
含まれる麹の割合が高く、甘さがあるのも特徴。
豆味噌
「八丁味噌」に代表される独特な味わいがあり、東海地方を中心に生産されています。
甘さは少なく、濃厚なうま味を感じられるのが特徴です。豆みそは、甘みのほとんど無いお味噌ですが、大豆由来のうま味があるのが特徴で、うま味は加熱に強いため、煮込んでも美味しさは損なわれないため、味噌煮込みうどんやどて煮、味噌おでんなどに使われます。
三年味噌
三年味噌は3年間桶の中で熟成させた味噌のこと。八丁味噌や三州味噌、名古屋味噌などとも呼ばれています。
「八丁味噌」は特に濃い色をしていますが、これは「メラノイジン」が多い証です。メラノイジンは様々な病気を引き起こす「活性酸素」の働きを抑える働きをするといわれています
味による分類
塩分濃度が高くなれば辛口に、麹の量が多くなれば甘口になります。
※豆味噌は大豆を原料とする豆麹がすべてを占めているため分類はありません
甘味噌
甘味噌は塩分濃度は5~7%と、もっとも米麹の割合が高く、塩分濃度が低い味噌。
代表的な味噌としては西京味噌や江戸甘味噌などがあります。
甘口味噌
甘口味噌は塩分濃度が7~11%と、甘さと塩気のバランスが取れている味噌。
スーパーなどで売られている味噌の多くが甘口味噌に分類されており、馴染みのある味わいと言えます。
辛口味噌
辛口味噌は塩分濃度が11~13%と、もっとも高い味噌。
代表的な味噌としては信州味噌や越後味噌などがあります。
塩分濃度が高いため保存性に優れ、香り高いのが特徴です
色による分類・味噌の種類と特徴
味噌は熟成を重ねることで色が濃く変化していきます。この色の違いから 赤味噌•白味噌•淡色味噌に分類されます。
あくまでも色は熟成期間の変化によるもののため、「濃いから塩味が強い!」「薄いから甘い!」といったように見た目で味の判断はできません。色による分類があるのは米味噌のみです。
白味噌
白味噌は熟成が約1カ月程度と、もっとも熟成期間の短い味噌。
淡い色合いが特徴で、米麹の割合を高くした甘みのある味噌が一般的です。
熟成期間が短いため、まろやかさのある味わいが特徴です。
淡色味噌
淡色味噌は4~8カ月の熟成が行われた、白と赤の中間的な色合いの味噌。
一般に売られている味噌の中でもっとも多い色で、甘口から辛口まで幅広いラインナップがあります。
赤味噌
赤味噌は1年以上長期熟成させたもの。
熟成期間が長くなるにつれて色が濃くなり、黒色に近い色合いになっていきます。
長期熟成させるためには塩分濃度を高くする必要があるため、辛口味噌が一般的。熟成によるコクとうま味が特徴です。
地域で変わる味噌の特徴
ご興味がある方は参考リンクをご覧ください

味噌の栄養
①たんぱく質
大豆が主な原料となる味噌は、植物性たんぱく質を多く含んでいます。
私たちの筋肉や内臓、血液、免疫細胞を構成する成分であるほか、1gあたり4kcalのエネルギーを産出しています。
② 鉄
鉄は血液中の赤血球のなかにあるヘモグロビンに含まれ、全身に酸素を送り届ける働きがあります。
鉄分が不足すると、めまい、動悸や息切れを引き起こします。
③ イソフラボン
イソフラボンは大豆に含まれるポリフェノールの一種。強い抗酸化力があり、生活習慣病の予防や改善に役立つといわれている。
女性ホルモンの一つ、エストロゲンに似た働きを持つので特に意識して取りたい成分の一つです。
④ 大豆サポニン
サポニンは大豆をはじめとする植物に含まれる、苦みやえぐみのもとにもなる成分。
殺菌作用、抗菌作用があり、過剰なコレステロールを除去したり、免疫力を向上させたりする働きがあります。
味噌を食べるメリット
発酵食品としての味噌は腸内の善玉菌を増加させ、腸の調子を整えます。 消化が促進され。 栄養が補給され健康感向上を促します。 免疫力向上により、風邪や他の病気に対する耐性が強まり、病気の発症リスクが低減します。

味噌効果恐るべし!と感じますが、ここからが味噌の本題に入ります。
味噌を日常食べることで、妙薬、毒消にもなるため病気予防効果バッチリです。そんな素晴らしい味噌ですが、発酵方法と原材料の選び方によって効果が異なってきてしまいます。
味噌には本物と偽物がある
スーパーなどで安価で販売されている味噌の多くは、残念ながら偽物です。 2から3か月という短期間で熱を加えて強制的に発酵させて作られる速醸法の味噌です。そのため本来味噌に含まれるはずの良い成分が死滅しやすく、 風味や栄養が十分に残らない。無理やり発酵させるために、多くの添加物が含まれている可能性があります。
速醸法で生産された味噌は熱を加えて強制的に発酵させるため、 酵母、乳酸菌など味噌に含まれるはずの良い成分が死滅しやすくなります。
一定の温度で熟成するので生成する発酵生産物も単一化しやすくなり、 味噌の芳醇な風味と旨味、さらに大切な栄養分が残りにくいとか。
せっかく効果のある味噌を食べるなら、少しお高くても天然醸造の味噌にこだわりたいですよね。

遺伝子組み換え大豆について
そして次に注意すべき点はどこで栽培された大豆なのか?遺伝子組み換え大豆を使用していないかどうか・・
※ 遺伝子組み換え大豆を長期間摂取した場合の次世代に与える影響は明らかになっておらず、組み換え遺伝子から合成されるタンパク質の作用について注視する必要があるといわれていますので、将来的な影響や安全性は確立されていません。
現在、遺伝子組み換えの作物は外国産9品目のみですが、味噌の原料の大豆は外国産の遺伝子組み換え作物9品目に含まれています。
国産の大豆は遺伝子組み換えではありません。
9品目は遺伝子組み換えかそうでないかを表示する義務がありますが、ジャガイモと大豆ととうもろこしは任意表示で良いとされています。
※大豆ととうもろこしで遺伝子組み替え作物の約8割が占められています。
日本で消費されている大豆の80%は輸入品といわれています。
遺伝子組み換えでない大豆で国内産大豆で作られた味噌を見極めて購入するのが大切だと思います。
以下は参考資料です(管理栄養士のうちやまゆりこさんの動画より)
詳しく知りたい方は動画をご覧くださいリンク



※遺伝子組み換え不分別とは遺伝子組み換え原料のことです
原材料表示について
製品の裏面には全ての加工食品に原材料の原産地が表示され、製品にいちばん多く使用されている原料がいちばん左に表示されます。
生鮮原料は原産地が記載されますが、加工食品は製造場所が記載されますので注意が必要です。

ポストハーベストについて
ポストハーベストとは(収穫後に散布される農薬)のことで、輸入大豆には、原産地での保管や輸送時の害虫やカビ、腐敗を防止するために農薬が散布されます。
ポストハーベスト農薬は通常畑で使われる農薬の百〜数百倍の濃い濃度で使われているといわれていて、農薬が表面に付着するだけではなく、皮の中にまで浸透する危険性もあるといわれています。
外国産の輸入大豆は遺伝子組み換え原料が使用されている可能性もありますが、ポストハーベスト農薬が使用されているので残留農薬がからだへ与える影響を考える必要があります。
味噌に入っている可能性のある添加物
調味料
調味料(アミノ酸等)は、だし入りタイプの味噌によく使われる化学調味料。味噌本来の風味ではなく、人工的に作られた旨味成分が添加されています。
酒精(アルコール)
酒精は、発酵によって発生する二酸化炭素による袋の膨張を防ぐために添加される添加物です。
酒精を添加することで味噌に含まれる菌の活動を止め、発酵を中断させて容器の破裂を防ぎます。有益に思われる酒精ですが、健康によいとされる微生物を殺してしまうデメリットがあるといわれています。
ビタミンB2
ビタミンB2は、味噌に鮮やかな色を付ける着色料です。
甘味料
甘味料は、味噌に甘みを加える添加物です。
次亜硫酸ナトリウム
次亜硫酸ナトリウムは漂白作用や酸化防止作用がある添加物です。
職場の安全サイトでは注意喚起語として「危険」に分類されています。
ソルビン酸
ソルビン酸は、カビや酵母、細菌などの微生物に抗菌作用を持つ添加物です。
安全であり人間が死ぬことはありませんが腸内細菌は死んでしまうといわれています。
味噌の選び方
購入されるときはまず裏面をチェック! 味噌は大豆・麹・塩さえあれば作れるので、3つの原材料以外が記載されていれば、その味噌には添加物が入っていいないことになります。産地などを見比べたり、紹介させていただきました、味噌の分類を参考に選ばれてください。
わたしは数種類の味噌を購入して、ブレンドして使用したり、料理に合わせて使い分けをしています。
ご当地の郷土料理に合わせて選ぶのも良い方法です。北海道味噌は炒め物や石狩鍋などの鍋物に、八丁味噌は味噌煮込みうどんなどの煮込み料理に使用するなど。
順番に試して好みの味噌を探してみられると楽しいと思います。
わたしは料理が苦手なので、野菜を焼いて味噌をつけて食べる。などシンプルに味噌を楽しんでいます。
なぜ今回味噌を調べようかな?と思ったのかというと、味噌は日本のスーパーフードでもありますが、「味噌さえあれば」という本を読んだのがきっかけです。味噌は本当に素晴らしい調味料ですね!!
白みそ、赤味噌、八丁味噌を使って簡単に料理のお供の定番味噌が作れます。
基本の味噌だれなどをInstagramで紹介しましたので、そちらも訪問くださいませ💚
Instagramリンク

いつも訪問ありがとうございます。
今日も素敵な1日を♡