はまにゃんコラム 禊ぐことと祓うこと

はまにゃん通信『心・からだ・魂』/神道
  1. ホーム
  2. はまにゃん通信『心・からだ・魂』
  3. はまにゃんコラム 禊ぐことと祓うこと

禊祓(みそぎはらえ)という言葉を聞くとどのようなことを想像されますか?
神社でお祓いをしていただくこと? 神道の用語? なんとなくこんな感じで捉えている方が多いのではないでしょうか?

わたしも、古神道をかじるまではそんな感じでした。

今回は日常生活に禊(みそぎ)と祓(はらえ)を取り入れる方法をお伝えしていきます。

ーSNSよりー

禊祓(みそぎはらえ)は、ミソギ(禊)とハラエ(祓)を合わせた用語。

両者は本来は別の行事であるが、ともに神道において禁忌とされているツミやケガレを除去して心身を清める行為であることから、すでに記紀(日本書紀)の段階において同一視されていたと考えられている。

ミソギ(禊)はおもに神事に仕える者がケガレ(穢)に接してしまった場合。
ハラエ(祓)は一般に天つ罪・国つ罪を犯してケガレ(穢)の原因を生み出してしまった者に対して行われるものである。

のちに天皇自らが禊を受ける事によって国全体のケガレ(穢)を払うという大祓の神事が成立することとなった。

また、禊(みそぎ)とは、身を清めるための儀式で、通常は水を使って行われて、禊は身体と心の「穢れ(けがれ)」を洗い流し、神聖な状態に戻ることを目的としており、神社での参拝や祭り、特定の宗教行事の前に行われることが多く、清浄な状態で神々と対話するための準備とされています。

祓は、祝詞(のりと)を唱えたり、道具を使って悪霊や穢れを取り除く儀式で、個人だけでなく、場所や物の清浄も対象となります。

ー引用ここまでー


これらを読むと、日常の生活習慣に取り入れるよりも特別な時に試みる行事。みたいな印象を受けますよね。

日常的にお風呂に入浴して身体を清潔にする行為は禊(みそぎ)ですし、ストレスを感じた時に気持ちをリセットさせる行為は祓(はらい)だと思うのです。

山蔭流創生神楽宗家の表博耀(おもて ひろあき)氏は神話を生活様式と捉え。実践することが大切とおっしゃられています。

生活に密着している行為自体を捉え直すことで、普段から禊祓(みそぎはらえ)が実践できるのです。
表氏が推奨されている禊と祓の方法をお伝えしていきます。

人は五感(視・聴・嗅・味・触)で喜びを得ていますが、同時に穢れ(けがれ)も得てしまいます。

穢れ(けがれ)れは単なる汚れではなくて、気が枯れるケガレも含まれます。

日常のストレスが重なると心と身体が疲れ、気持ちが萎えて元気がなくなります。そんな状態がケガレた状態と思っていただくとよいと思います。

禊ぐ(みそぐ)ことで生まれ変わり元気になれます。

人間は霊的な察知能力に優れていて、人は常に気(空気)を読んでいます。

この人は気持ちが荒れている気がするとか、この人はいつも明るくて元気だなとか、この人は今日は辛そうに感じるなとか、
今日の空気感は重たく感じるとか、この空間は居心地が良いとか悪いとか。

意識していなくても特に日本人はそのような感覚に長けています。

そしてそれを感じるのが毛穴と言われています。毛穴に垢が詰まると霊的な察知能力の感度が落ちてくるそうです。

毛穴に詰まった垢などの汚れだけでなく、取り除く必要のある霊的な穢れも溜まっていっていると思っています。

毛穴の汚れを落として毛穴を開いておくことが大事です。神様は毛穴から出入りしているとも言われています。

表さんは毎日、朝目覚めた時、新しい自分になるイメージが必要と話されていました。

嫌なことがあっても眠って目覚めたらリセットされている。自分自身でそのように気持ちを切り替えることが大切なのだと思います。

イザナギノミコトが黄泉の国から戻り、穢れを禊いだ時に誕生された神様のお話しは有名です。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)はイザナギが左目を洗ったときに生まれた太陽の女神です。

月読命(つくよみのみこと)はイザナギが右目を洗ったときに生まれた月の神です。

須佐之男命(すさのおのみこと)はイザナギが鼻を洗ったときに生まれた海と嵐の神です。

この古事にちなんで日常的に顔を洗う時、左目を洗い右目を洗い鼻を洗い、その次に口(歯磨き)の順番に洗うことで禊を日常的に生活様式に取り入れることができるそうです。

わたしはそれを知ってからは 顔→左目→右目→鼻→歯磨きの順番で洗うことを実践し、今では毎朝のルーティーンになりました。

お風呂に入って体を洗って清潔にする禊(みそぎ)に加えて、生まれ変わった意識で朝のルーティーン(右目、左目、鼻を洗い、歯磨き)の禊を行うことで気枯れ(穢れ)がリセットされます。

「わたしはリセットされる」という意識で行うことがとても大事です。
とっても簡単に実践できるので、ピンとこられた方は是非明日から始めていただければと思います。

わたしはアイボンの容器に水を入れ、にがりを1滴垂らして目を洗っています。とても目がすっきりします。
薬局で売られている目薬は本来必要なかったのです・・

ちなみに歯磨き粉は市販品はもう何年も使用していません。ぬちまーすという粉状の塩に重曹を少し入れたものを歯磨き粉として使っています。
市販の歯磨き粉はフッ素が添加されていますのでご注意ください。

禊と祓いは一対です。禊祓いを生活の中で行なっていくと免疫力が養われて病気にかからず元気でいられるそうです。

そして祓うということについては
自分の心を追い詰めたり、恐怖を与えると生命体は固く殻を閉ざすか戦闘体制になるのが人間の原理です。

ストレスを過剰に受けた時や危機的状況に置かれると、人は生存本能として、逃げるか、闘うかの反応をして(逃走・闘争反応)生き延びてきたと言われています。

そこまで追い詰められるとホルモンや神経のバランスが崩れ、体や精神に悪影響が出てしまいますので、日常的なストレスを祓うことはとても大切です。

日本では祓いをするときは大幣(おおぬさ)で祓ってきました。大幣でなくても榊や木の枝でも祓いができるということです。

現代は電磁波に囲まれ、周波数も乱れがちてす。幣(ぬさ)は和紙と麻を使います。麻は周波数を整えてくれる効果や浄化の効果があります。
大幣に麻紐を垂らしておくと電磁波を整えてくれます。

神社でお祓いをしていただくとき大幣で祓っていただくと、清らかな和紙が擦れる音と神聖な場の空気感に包まれます。

自宅で自分で大幣を振って祓う事で、一瞬で清らかな気持ちに戻れ、心がリセットされた気分になれます。

「大幣」の使用法には決まりがあり、これからお祓いを受ける物や人に向かって、左・右・左という順に「大幣」を振ります。

それによって罪・穢れ・厄災などが「大幣」に移って祓われます。
自分を祓う場合は、左―右―左と自分に向けて大幣を振ってください。

足が痛い時は足を祓ったり、祓いが必要な空間や部屋を祓ったり。生活の中に取り入れると、いつでも祓う事ができ健やかに生活できるようになります。

表さんははたきのように幣を使ってほしい。とおっしゃっていました。

朝の禊(みそぎ)ルーティーンの後と、外出や仕事から戻られて手を清めた後(出かけて帰ってきた時は何かしらの穢れを纏ってくるので祓いが大事だそうです)お風呂に入った禊の後に大幣で祓うのがおすすめです。

大幣の材料は綿と麻を使いますが、現在は綿の代わりに和紙が使用されているそうです。

素材にも、ある程度の決まりがあり、書道用の半紙や美濃半紙がよく使われています。麻苧(あさお)と呼ばれる麻の繊維の紐を垂らします。

手に持って振るための棒は白木を使っていて、祓串(はらえぐし)という名称だそうです。

自分用なので、神経質にならずに気軽に作って始められると良いと思います。
わたしは和紙と麻(栃木県の大麻)とホームセンターで見つけた握りやすいサイズの白木の棒で作りました。

大幣の作り方参考
大幣の作り方(ブログ)
大幣の作り方(YouTube)
大幣の作り方(YouYube) 一番わかりやすいです

大幣は紙垂(しで)を束ねたものになります。紙垂とは、しめ縄や玉串などに付けて垂らす、特殊な裁ち方をして折った白い紙のことを指します。
紙垂の意味は諸説あり、しめ縄と同じく清浄で神聖な場を示すためのものという説や、豊作をもたらす雷(稲妻・稲光)をあらわしたものという説があるそうです。紙垂の作り方参考

日本人に長きに渡り受け継がれてきたしきたりには意味があって、現代の日本人がそれを知り日常生活の中に取り入れていくことでDNAに刻まれた記憶を取り戻していくのではないかな?って個人としては思っています。

今回お伝えさせていただきました禊祓(みそぎはらえ)を実践していただくことで、何かしら変化を感じていただけると嬉しいです。